すっかりおなじみの言葉ですが実は比較的新しい言葉です。1990年代に超能力者清田増升氏が著書の中で「大地のエネルギーをとりいれる場所」として紹介し、これが語源といわれます。実は和製英語です。同じような意味で風水の小林祥晃氏も大地のパワーと呼び、江原啓之氏は「スピリチュアル・サンクチュアリ」と呼びます。
ただし、その様な概念は古くからあるようです。日本では古代より自然崇拝の考え方が定着しており、特に山は何か神がかり的な力を秘めたものとして畏敬の念をもつ人も少なくありません。富士山や白神山地、御嶽山など高い山にパワーを感じるという考え方には、共感する人が多く、大地の力を感じる場所としてのパワースポットが国内に多くあります。同様に、滝や川、湖や温泉をパワースポットととらえる人もいます。
また古くから信仰を集める神社や寺にも人を惹きつける何か目にみえない力が宿っているとされます。古代の神々が舞い降りたとされる宮崎県の高千穂や、三重県の伊勢神宮、島根県の出雲大社などです。また熊野古道も自然を色濃く残した山道と修行や信仰のイメージがあいまって、訪れるだけで何か力を得られると人気です。このようにパワースポットは、大地の力や神の力を感じる場所が代表的ですが、それ以外にも科学的な見地から電磁波が強い場所という考え方もあります。
また、人が集まる場所は街中であってもパワースポットであると提唱する人もいます。ポイントは、その地を訪れて主観的にパワーを得た様な気になること。気持ちが良いと感じることにあります。代表的なスポットであっても、訪れて何も感じなければ、その人にとっては良い場所ではなく、逆にマイナーな場所でも良い気運を感じるのであればその人にとってのパワースポットになります。